ビットコインを担保にしてレバレッジをかけたハイリスクな取引を実践した結果
前回の記事では信用三階建てでビットコインを買う方法を紹介しました。今回は諸事情により記事の内容をそのまま実践するのではなく、私が保有しているビットコインを担保にしてレバレッジをかけたトレードを3種類、実際に取引した結果と合わせて紹介します。
ビットコインを担保にしてビットコインの値上がりに賭けるので、価格が上昇した場合はレバレッジをかけた分に加えて保証金とするビットコインの日本円換算額も増える、逆に値下がりした場合はレバレッジをかけた分の損失に加え保証金の時価も下がってしまうため、これは所謂二階建てという行為です。しかし、コアなビットコイナーは長期的に見てBTC価格が上昇するのは当たり前だと思っているので、これを二階建てとは考えません。トレードのパフォーマンスも日本円換算額ではなくBTC換算でどれだけ増えたかを指標とします。
普段私は現物のトレードしか行わないのですが、11月の下旬頃に暴騰祭りの始まりを察知したので、レバレッジをかけまくってバイ・アンド・ホールドしていたというのがこの記事を書くことになった経緯です。
保有期間は2015年の11月26日から12月12日、実践した取引は以下の3種類となります。
先物取引 (OKCoin, 中国)
先物取引は未来のある時点で売買の約束をする取引のことです。例えば、現在1BTCあたり50,000円として、一ヶ月後に51,000円で10BTC買う約束を売り手と結んだとします。そして一ヶ月後、レートが1BTC=52,000円になったとしましょう。買い手は約束通り売り手から51,000円で10BTCで買い、市場で即売却すると1000*10=1万円が利益となります。実際は差金決済されるだけなので売り手が1万円失い、買い手の残高が1万円増えるだけです。これは保証金を預けて行います。
今回は5BTC分を保証金として預け、35BTC*1分の先物*2をロングしました。レバレッジは約7倍です。ロングの場合、価格が上昇した時に利益となり、下落した場合は損失となります。
11月26日に現物価格が約$338のときにロングで入り、その後少し買い増しを行いました。
12月12日の昼頃、現物が約$458のときに手仕舞いを行いました。12時間足のチャート上ではこんな具合です。
利益は10.16BTCでした。
信用取引(coincheck, 日本)
日本でもようやくレバレッジを活かした取引を行える取引所が増えてきました。coincheckはその筆頭です。ビットコインを借りて行う信用売りだけでなく、日本円を借りて行う信用買いもできるのが特徴です。
11月26日に10BTCを預け、1,000,000円を借り入れて購入しました。レバレッジは約3.5倍です。約定価格は1BTCあたり約41,000円でした。
12月12日、1BTC=56,000円あたりで借入分相当を売却&返済し、16.05BTCが残りました。支払った利息は6,400円、利益は5.05BTCでした。
FX(bitFlyer, 日本)
差金決済を前提とした通常のFXと同様に、取引対象をビットコインとしたものがbitFlyerFXです。外国為替のFXの場合、取引の相手方はFX業者となりますが、bitFlyerFXでは相手方は他の参加者なので現物取引同様に板情報があります。
日本円を保証金にして、レバレッジ最大5倍までの取引を行うことができます。
これはサービスが開始されたのが11月の下旬でまだまだ参加者が少ないため、少額のみ取引を行いました。
11月25日に40,000円を保証金として預け、3BTC分のロングポジションを取りました。レバレッジは約3倍で、約定価格は1BTCあたり約40,000円です。
12月7日に手仕舞いを行い、約30,000円の利益となりました。
bitFlyerFXは人が増えれば絶対に面白い遊び場になること間違いないので、参加者が増えることを祈っています。(FX勢はみんな来てくれ🙏)
結果
3つの取引で15.21BTCと30,000円なので、合計で約15.78BTCの利益になりました。12月13日16時時点で約82万円相当ですね。今回はうまく行き過ぎました。
ビットコイン価格は2013年から2015年の中盤まで下落基調が続いていたのですが、今年の10月からは上昇傾向にあります。これはスケーラビリティへの懸念が落ちついたことや、各国政府による法整備の進展などが背景にあるからだと考えられています。また、ファンダメンタル的に不安材料は特になく、年末から年始にかけて、さらに来年の半減期に向けて上昇傾向が続くのではないかと思われます。
もしお金が余っているのなら、ポートフォリオの一部として持っておくというのもアリなのではないでしょうか。
また、ビットコイン取引所では必ずAPIが提供されていて、とてもプログラマフレンドリーです。自分でプログラムを書けばロジック通りに動いてトレードしてくれるので、さながらポケモンバトルをしているかのような感覚を味わえます。答えのない戦いを他の参加者と競って行うので、競技プログラミングよりもよっぽど面白いスポーツですよ。